台北 迪化街のレトロな建築とレトロな街並み-2

迪化街

台湾にパイナップルを広めた企業の「台湾バロック」の建物。

屋上の社名の上の部分の装飾は、パイナップルがモチーフ。

迪化街

イオニア式のオーダーをオブジェ化したようなデザインです。

おそらく、迪化街の商人の皆さんは、商売だけでなく、お店や住まいのデザインも競っていたのでしょう。

迪化街

こちらも「台湾バロック」かなと思うのですが...

線が直線主体でデザインされています。

迪化街

「台湾バロック」とモダニズムが融合したような建物です。

一見シンプルなのですが、凝った装飾が印象的です。

迪化街

こちらは一層モダニズム感の漂う建物ですが、戦前に建てられた建物です。

香港系のドラッグストアで、装飾は中国的です。

迪化街

こういうレンガの透かし積みは初めて見ました。

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台北 迪化街のレトロな建築とレトロな街並み-1

台北駅の北西に「迪化街」(地図)というエリアがあります。

19~20世紀初めにかけて繁栄した、台北市内でも最も古い街並みが残るエリアです。

迪化街

様々な商店や問屋が通り沿いに軒を並べます。

日本人の感覚では、修理や補修が必要なのでは!?と感じることも少なくありませんが...

レトロ感あふれる建物が点在し、現在も普通に使用されています。

迪化街

迪化街一段を歩いていて、最初に飛び込んできた気になる建物。

建物の正面上部に洋風の装飾を施した「台湾バロック」と呼ばれる建物です。

三軒、別々のお店です。

迪化街

この建物は早急に取り壊した方が良いんじゃないだろうかと、目を凝らしてみると...

なかなか凝った装飾が施されていた雰囲気。

オーダーは、ありそうでない、初めて目にしたデザインです。

迪化街

日本統治時代の米商人の住まいだった建物。

装飾は控えめの「現代主義」と呼ばれる比較的シンプルなデザインですが...

その存在感は圧倒的です。

迪化街

こちらも台湾バロックと呼ばれる建物です。

かつては、迪化街で一二を争う実力者のご自宅だったそうです。

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台北に残る日本人建築家の作品-4

日本で初めてコンペで設計者が決定した建築作品「台湾総統府(旧台湾総督府)」(地図

当時辰野金吾氏の弟子で、共に日本銀行本支店の設計に関わった長野宇平治氏の案が選出されました。

台湾総統府(旧台湾総督府)

竣工は1919年ですが、森山松之助氏による実施設計の際に大きく変更が加えられています。

とはいえ、意匠的にも、技術的にも、当時の日本の建築力が集約された建築作品です。

台湾総統府(旧台湾総督府)

周囲一帯は台湾の官庁街です。

北側に台湾銀行、南側に司法院と、重厚な近代建築が並びます。

台湾を代表する建築として、現在でもその存在感は抜きんでています。

台湾総統府(旧台湾総督府)

コンペ案では、中央の塔もここまで高さのあるものではありませんでした。

が、高くして正解だなと思います。


台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)

台湾総統府の北側に建つ「台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)」(地図

設計は日本国内でも多くの銀行建築を手掛けた西村好時氏、竣工は1938年。

現在も竣工時の姿が、ほぼ残されているそうです。

木村拓哉氏などが出演したドラマ「華麗なる一族」では、阪神銀行本店の社員が働くシーンのロケが行われました。

台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)

日本では、この作品が竣工した1938年頃となると...

不景気や戦争の影響で、意匠性の高い石や煉瓦造りの建物が建てにくくなってきた時期です。

台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)

恐らく、日本の建築家が関わった近代建築の歴史の最終章を飾る建築作品の一つでしょう。


司法院(旧台北地方法院・高等法院)

台湾総統府の南側に建つ「司法院(旧台北地方法院・高等法院)」(地図

設計は井手薫氏、竣工は1934年。4階部分は後(1977年)の増築です。

当時、全面に緑色のタイルを用いたのは、大変珍しいことではないでしょうか。

戦時中は連合軍の爆撃を避ける迷彩効果があったそうですが...

そんな理由で、このデザインに決まったとは思えませんし...

司法院(旧台北地方法院・高等法院)

司法院の塔屋に寄ったカットです。

何気に和を感じさせるデザインだと想います。

時計がある処には、竣工時、菊の紋章がありました。

井手薫氏は、台湾建築学会の会長も務め、日本統治時代の台湾で多くの作品を手がけました。

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台北に残る日本人建築家の作品-3

「国立台湾博物館」(地図)は、台湾で最古の博物館です。

設計は野村一郎氏、竣工は1915年。

国立台湾博物館

外観は、古代ギリシャ建築をモチーフにした新古典主義建築。

内部は、ルネサンス風で中央のドーム部分にはゴシックの要素も取り入れられています。

国立台湾博物館

複数の様式を取り入れた折衷的なデザインは、台湾では珍しいそうです。

また、当時の最新技術だった鉄筋コンクリートと煉瓦を組み合わせた構造が採用されています。

国立台湾博物館

設計の野村一郎氏は、台湾・朝鮮などで現台北賓館、旧朝鮮総督府庁舎などを手掛けました。


国立台湾博物館土地銀行展示館

国立台湾博物館の道路を挟んで北側に建つ「国立台湾博物館土地銀行展示館」(地図

前「土地銀行」、旧「日本勧業銀行台北支店」だった建物です。

設計は日本勧業銀行建築課、竣工は1933年。

国立台湾博物館土地銀行展示館

2006年に修復工事が行われ、2010年に博物館としてリニューアル・オープンいたしました。

列柱の並ぶ古典主義的なデザインと、台湾の建物によくある庇付の通路、

さらに日本的な意匠とが融合した大変興味深い作品です。

国立台湾博物館土地銀行展示館

また、構造、設備、材料等々にも当時の最新の技術・技法がつぎ込まれたそうです。

建物そのものが歴史であり、博物館の展示作品だと言っても過言ではないでしょう。


合作金庫銀行城内分行(旧台北十信本店)

設計者は不明ですが、それがまた興味をそそる「合作金庫銀行城内分行(旧台北十信本店)」(地図

竣工は1927年、日本では1920年代後半に、様々な建築様式の建物が建てられましたが...

こういうデザインの建物が、日本ではなく台湾に建てられたというのが興味深いところ。

合作金庫銀行城内分行(旧台北十信本店)

正面エントランス横のオーダーのデザインが、他では見たことのない大変個性的なもの。

合作金庫銀行城内分行(旧台北十信本店)

建物正面中央には二羽のふくろうが...

ふくろうが寝ずの番をしている!という意味があるそうです。

この作品に限らず、台北の日本人建築家の作品は、意匠にのびのびした感じ、自由さが感じられます。

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台北に残る日本人建築家の作品-2

日本統治時代の日本の建築家の作品群の中でも、その美しさには定評がある「台湾専売局」 (地図

専売局

設計は森山松之助氏、竣工は1913年。

専売局

台北府城南門の南側に位置し、少し東に行くと国家戲劇院、中正紀念堂などがあります。

専売局

丸と三角のデザインが独特ですね。


監察院(旧台北州庁舎)

台北駅南側の大通りを東に歩いてすぐの所に建つ「監察院(旧台北州庁舎)」(地図

こちらの設計も森山松之助氏、竣工は1915年。

森山氏は他にも台湾で多くの官庁建築の設計に携わりました。

監察院(旧台北州庁舎)

単純明快なプランに、大小のドーム、凝った装飾が映えます。

監察院(旧台北州庁舎)

監察院は、台湾で最も保存状態の良いバロック建築だそうです。

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