台北に残る日本人建築家の作品-4

日本で初めてコンペで設計者が決定した建築作品「台湾総統府(旧台湾総督府)」(地図

当時辰野金吾氏の弟子で、共に日本銀行本支店の設計に関わった長野宇平治氏の案が選出されました。

台湾総統府(旧台湾総督府)

竣工は1919年ですが、森山松之助氏による実施設計の際に大きく変更が加えられています。

とはいえ、意匠的にも、技術的にも、当時の日本の建築力が集約された建築作品です。

台湾総統府(旧台湾総督府)

周囲一帯は台湾の官庁街です。

北側に台湾銀行、南側に司法院と、重厚な近代建築が並びます。

台湾を代表する建築として、現在でもその存在感は抜きんでています。

台湾総統府(旧台湾総督府)

コンペ案では、中央の塔もここまで高さのあるものではありませんでした。

が、高くして正解だなと思います。


台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)

台湾総統府の北側に建つ「台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)」(地図

設計は日本国内でも多くの銀行建築を手掛けた西村好時氏、竣工は1938年。

現在も竣工時の姿が、ほぼ残されているそうです。

木村拓哉氏などが出演したドラマ「華麗なる一族」では、阪神銀行本店の社員が働くシーンのロケが行われました。

台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)

日本では、この作品が竣工した1938年頃となると...

不景気や戦争の影響で、意匠性の高い石や煉瓦造りの建物が建てにくくなってきた時期です。

台湾銀行本行ビル(旧台湾銀行本店)

恐らく、日本の建築家が関わった近代建築の歴史の最終章を飾る建築作品の一つでしょう。


司法院(旧台北地方法院・高等法院)

台湾総統府の南側に建つ「司法院(旧台北地方法院・高等法院)」(地図

設計は井手薫氏、竣工は1934年。4階部分は後(1977年)の増築です。

当時、全面に緑色のタイルを用いたのは、大変珍しいことではないでしょうか。

戦時中は連合軍の爆撃を避ける迷彩効果があったそうですが...

そんな理由で、このデザインに決まったとは思えませんし...

司法院(旧台北地方法院・高等法院)

司法院の塔屋に寄ったカットです。

何気に和を感じさせるデザインだと想います。

時計がある処には、竣工時、菊の紋章がありました。

井手薫氏は、台湾建築学会の会長も務め、日本統治時代の台湾で多くの作品を手がけました。

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